サーキットでのラップ計測といえば高価な専用機材が必要ですが、本記事では数千円の外部10Hz GPSモジュールとiPhoneを組み合わせた自作ラップタイマー「KLAP」を白糸スピードランドで実走テストし、公式ポンダー(MYLAPS)との精度比較データを検証します。
最近は自身のメイン機としてKLAPを使用しているため、今回はレンタルポンダーを装着されている他のライダー様にご協力いただき、公式計測器(MYLAPS)との同時計測による精度比較を行いました。
テスト環境と概要
- テストコース: 白糸スピードランド
- 計測システム: 自作10Hz GPSラップタイマー「KLAP(iPhone版)」
- 使用ハードウェア: iPhone + iPhone用10Hz外部GPSモジュール
- 比較対象: サーキット公式計測器(MYLAPS)
MYLAPS vs iPhone版KLAP 精度比較データ
白糸スピードランドでの実走における、1周ごとの公式ポンダー(MYLAPS)とiPhone版KLAPの計測タイムおよび誤差の比較結果は以下の通りです。
MYLAPS
| 周回 | MYLAPS (秒) | K-LAP(iPhone) (秒) | 誤差 (秒) |
|---|---|---|---|
| 1 | 41.851 | 41.911 | +0.060 |
| 2 | 41.640 | 41.631 | -0.069 |
| 3 | 41.408 | 42.417 | +0.009 |
| 4 | 41.654 | 41.682 | +0.028 |
| 5 | 41.198 | 41.251 | +0.053 |
| 6 | 42.390 | 41.316 | -0.074 |
| 7 | 42.783 | 41.796 | +0.013 |
| 8 | 42.471 | 42.520 | +0.049 |
| 9 | 42.437 | 42.380 | -0.057 |
| 10 | 45.715 | 45.772 | +0.057 |
| 11 | 40.994 | 40.948 | -0.046 |
| 12 | 42.002 | 42.036 | +0.034 |
今回のテストでは、最大誤差でも0.074秒、最小で0.009秒という結果になりました。すべての周回で0.1秒以下の誤差に収まっており、非常に高精度な計測ができています。
このわずかな誤差については、サーキットのコース上に埋め込まれたMYLAPSの物理的な磁気ループ位置と、KLAP側でソフトウェア上に設定したGPSスタートラインの位置(緯度・経度)のわずかなズレが影響しているものと推測されます。
KLAP Analyzerによる走行データの解析結果
ラップタイムの数値だけでなく、取得したGPXデータを「KLAP Analyzer」に取り込んで走行解析を行いました。
実際の解析画面では、以下のようなポイントを確認できます。
- 走行ラインが非常にスムーズに描画され、コース上の挙動が視覚的に把握できる
- 速度情報(スピードトラッキング)が綺麗な波形で取得でき、ブレーキング開始ポイントの比較が行える
スマホ内蔵の1Hz GPSでは軌跡が大きく乱れてしまいますが、10Hz外部GPSを組み合わせることで、サーキット走行の解析に耐えうる美しい軌跡データを残すことができました。
まとめ
今回の検証により、iPhone版KLAPもサーキットの実用レベルに達したと言える完成度になりました。
数千円規模の外部高レートGPSモジュールをiPhoneに組み合わせるだけで、高価な専用ラップタイマーに匹敵する精度と、詳細な走行解析環境を手に入れることができます。
iPhoneユーザーで高精度なGPSラップタイマーを自作・導入してみたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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