iPhoneでGPSラップタイマーを使おうとすると、多くの人が「外部GPSが使えない」「10Hz GPSが接続できない」といった問題に直面します。
その理由のひとつが、Appleの認証制度であるMFi(Made for iPhone / iPad)です。
今回は、
- なぜiPhoneで外部GPSを利用するのが難しいのか
- MFi認証とは何なのか
- KLAP ip10シリーズがどのような仕組みで10Hz GPSを利用しているのか
について解説します。
MFi認証とは?
MFi(Made for iPhone / iPad)は、Appleが提供する認証プログラムです。
対応機器はAppleの定める仕様に従って製造されており、iPhoneやiPadと安定して接続できます。
GPS機器の場合、
- iPhoneの位置情報サービスと連携できる
- 地図アプリなどでも利用できる
- 接続の安定性が高い
といったメリットがあります。
一方で、MFi認証を取得したGPS機器は比較的高価になる傾向があります。
一般的なGPSモジュールが使いにくい理由
市販されているGPSモジュールの多くは、
- u-blox
- MediaTek
などのGPSチップを搭載しています。
これらは非常に高性能ですが、そのままではiPhoneの位置情報サービスへ直接データを渡せません。
そのため、
「GPSモジュールは動いているのに、iPhone側では位置情報として利用できない」
という状況になります。
KLAP ip10シリーズの考え方
KLAP ip10シリーズでは、
「iPhoneの位置情報サービスへGPSデータを渡す」
のではなく、
「GPSデータを直接アプリへ送る」
という方式を採用しています。
システム構成は以下のようになります。
GPSモジュール
↓
ESP32
↓
Bluetooth Low Energy(BLE)
↓
iPhone
↓
KLAP ip10シリーズ
アプリ内でGPS解析
なぜこの方式を採用したのか?
GPSラップタイマーで必要なのは、
- 地図アプリを動かすこと
- カーナビを行うこと
ではありません。
必要なのは、
- 現在位置
- 移動速度
- スタートライン通過時刻
を高い頻度で取得することです。
そこでKLAP ip10シリーズでは、
iPhoneの位置情報サービスを利用せず、アプリ内部でGPS座標を直接解析する仕組みを採用しました。
10Hz GPSのメリット
時速100kmで走行した場合、
- 1Hz:約27.8mごとに位置取得
- 10Hz:約2.8mごとに位置取得
となります。
GPSの測位誤差そのものが消えるわけではありませんが、取得データが増えることで、
- ラップ判定
- セクター計測
- 走行ライン解析
の再現性向上が期待できます。
現在の開発状況
KLAP ip10シリーズは、iPhone環境で10Hz GPSデータを扱うことを目的に開発を進めている試作プロジェクトです。
GPSモジュールや通信方式の検証を行いながら、Android版で培ったノウハウをiPhone環境へ展開できるか検証を続けています。
まとめ
iPhoneで高頻度GPSを利用する際には、MFi認証やiOS特有の制約が存在します。
KLAP ip10シリーズでは、GPSモジュールから取得したデータをBLE経由でアプリへ直接送信し、アプリ内で解析する方式を採用することで、10Hz GPS活用の可能性を検証しています。
サーキット走行向けGPSラップタイマーとして、今後も実走テストを重ねながら開発を進めていく予定です。

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