GPSラップタイマー開発で実際に失敗したこと5選|KLAP開発で学んだこと

2026年6月27日土曜日

ラップタイマー開発

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GPSラップタイマー開発で実際に失敗したこと5選

GPSラップタイマー「KLAP」の開発を始めてから、数多くの失敗を経験してきました。

今では普通に動作しているように見えますが、ここまで来るまでには多くの試行錯誤がありました。

GPSモジュール選び、Bluetooth通信、ノイズ対策、ラップ判定ロジックなど、実際にサーキットで走らせて初めて分かった問題も少なくありません。

今回は、KLAP開発の中で実際に経験した失敗を5つ紹介します。

これからGPSラップタイマーを自作したい方や、高精度なGPS計測に興味がある方の参考になれば幸いです。


失敗① スマホ内蔵GPSだけで十分だと思っていた

開発当初は、

「最近のスマホはGPS性能が高いから、それだけで十分ではないか」

と思っていました。

実際に複数のGPSラップタイマーアプリを試しましたが、

  • ラップ判定が空振りする
  • 周回ごとにタイムがばらつく
  • 公式ポンダーとの差が大きい

という問題がありました。

特にミニバイクコースではコース幅が狭く、GPS誤差の影響を受けやすいことが分かりました。

この経験から、

GPSラップタイマーでは更新レートだけでなく測位精度も重要

だと学びました。

また、1Hzであっても1Hzの座標から通過判定予測を盛り込むことにより、1Hzであっても精度を上げられることがわかり、予測判定プログラムの実装にトライできました。


失敗② 10Hz GPSなら何でも高精度だと思っていた

スマホGPSの限界を感じた私は、

「10Hz GPSを使えば解決するはず」

と考えました。

しかし結果は予想と違いました。

同じ10Hz対応GPSでも、

  • 走行ラインが大きくずれる
  • コース外を走っているように見える
  • ラップ判定位置が安定しない

という現象が発生しました。

更新レートは10Hzでも、

GPSチップ

アンテナ性能

測位アルゴリズム

によって結果は大きく変わることが分かりました。

実際に複数のGPSモジュールを比較した結果、更新回数だけでなくGPSそのものの性能が重要であることを痛感しました。

設定すれば、10Hzに更新レートを上げることはできます。ただし、チップの限界があり1秒間に10個のデータを処理しきれずGPSモジュールが止まる

また、MediaTek製のチップは、電源の省電力化で低速になると更新レートが下がり、また止まることもあります。

サーキットでストップ&ゴーを繰り返す場合、これが精度に大きく影響し悩む結果となりました。設定で解除できますが、この原因を掴むのに悩ませてもらいました。


失敗③ Bluetoothは簡単につながると思っていた

KLAPではBLE(Bluetooth Low Energy)を利用しています。

最初は、

「スマホと接続するだけだから簡単だろう」

と思っていました。

ところが実際には、

  • 接続できない
  • 接続しても切断される
  • エンジン始動後だけ通信が不安定になる

といった問題が頻発しました。

特に苦労したのはバイク特有のノイズです。

机上テストでは正常でも、実際の車両に取り付けると通信が切れることがありました。

現在ではアースや配線方法などを改善し、かなり安定して動作するようになっています。


失敗④ ピットでラップを誤計測してしまった

開発初期のKLAPは、

「スタートラインを横切ったらラップ計測」

という単純な仕組みでした。

しかし実際のサーキットでは、

  • ピットロード通過
  • コースアウト
  • 停車中のGPSズレ
  • 1周で2回カウントする

などによって誤計測が発生しました。

ラップタイマーとしては致命的な問題です。

そこで、

  • クールダウン判定
  • 走行方向判定
  • ベクトル計算

などを追加し、誤判定を大幅に減らしました。

これは実走テストを繰り返したからこそ見つかった問題でした。


失敗⑤ GPSだけ見ていればいいと思っていた

開発当初は、

「ラップタイムだけ分かれば十分」

と考えていました。

しかし実際に使ってみると、

なぜそのタイムが出たのか

どこでタイムを失ったのか

が分からなければ改善につながらないことに気付きました。

そこで、

  • GPXログ保存
  • 走行ライン表示
  • セクタータイム
  • 速度解析

などの機能を追加していきました。

現在ではラップタイマーというより、走行解析ツールとしての役割も大きくなっています。


開発して分かったこと

GPSラップタイマーは、GPSがあれば簡単に作れると思われがちです。

しかし実際には、

  • GPS精度
  • 更新レート
  • Bluetooth通信
  • ノイズ対策
  • 誤判定防止
  • 走行解析

など、多くの要素が関係しています。

私自身も数え切れないほど失敗し、その度に改善を繰り返してきました。


まとめ

KLAP開発を通じて学んだ最大の教訓は、

「実際にサーキットで走らなければ分からない問題がある」

ということです。

机上テストでは正常でも、実走すると初めて見えてくる問題が数多くありました。

だからこそ現在も実走テストを続けながら改善を重ねています。

今後もGPSラップタイマー開発で得られた知見や失敗談を共有していきたいと思います。

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自己紹介

kfac
kfactoryclub GPSラップタイマー「KLAP」の開発者。 Android/iPhone向けGPSラップタイマー、 10Hz GPSモジュールの検証、 走行解析ツールの開発、 ESP32やArduinoを利用した バイク向け電子工作を行っています。 実際のサーキット走行で検証した内容を掲載しています。

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